2024年10月26日?27日、淡路島で第31回の日本ホスピス在宅ケア研究会が開催されました。
随分昔、関西労災病院に勤務していた頃に、今は亡き梁さんから手紙があり研究会に参加しないかと誘われたのがご縁です。
この会を通して、ホスピス、緩和ケアに関して大切なことを随分教えてもらいました。
その後、黒田裕子さんが亡くなり、梁さんが亡くなり、ゆっくりと世代が変わってきて少し足が遠のいておりました。
そんな中で今回の大会長の梅木さんから電話があり、一般演題の座長をしてくれない?と言われて、承った次第。
久しぶりに会に参加することにしました。
折しも、26日には、宝塚市医師会の設立70周年記念式典が宝塚ホテルで開催されており、26日午後はこの式典に参加してから急遽淡路島に向かい、懇親会から参加しました。
梅木大会長や、姫路の大頭さん、田中さん、関本雅子さんなど旧知の方々にお会いできて楽しかったです。
翌日の27日、朝、東北大学宗教学専攻分野教授の谷山洋三さんの「コンパッション・コミュニテイ」の講演を拝聴しました。
そして依頼されていた一般講演の座長をさせてもらいました。
臨床心理士、看護師、ソーシャルワーカーなど多職種の方の発表を聞かせてもらいました。ソーシャルワーカーの方は、はるばる沖縄から来られていました。
「コンパッション・コミュニテイ」は、この講演でも話題でした。
そう、「コンパッション・コミュニテイ」という言葉が、今回の大会で学んだキーワードです。「コンパッション・コミュニテイ」と、なんか横文字にするとカッコいいけれど。要は、町内会、、、の、おとなりさん的な関係のことかな。
「コンパッション・コミュニテイ」については、いくつかの解説がありますが、行政ふくめ町ぐるみで取り組んでいる静岡県松崎町のHPが、カッコいいです。
https://matsuzaki-compassion.jp/
イケてる行政もあるんですね!
私も先日、ある方のお看取りをさせて頂きました。
長い間当院に通院されておられ、当院のデイサービスにも通っておられました。
状態が悪くなられた時に、高齢のご主人と嫁がれている娘さんは当初、自宅で過ごすのは難しいと考えておられたようです。
自宅で担当者会議のあったその夜に発熱し急変されましたが、即座に訪問看護ステーションが対応してくれて私も対応しました。
それを契機に自宅療養へ皆さんの気持ちが向かいました。
短いようで、1日1日が長く感じられる日々でした。
家族に見守らて過ごす中で、ご主人が、「中州に住んで良かった。」と言われました。
中州というのは、私のクリニックや訪問看護ステーションがある当地の町名です。
いみじくもこの言葉は、私が24年前に開業しようと思った時に、目標にしていた言葉でした。「住んで良かったと思える町にしたい。」というのが私の目標でした。
今回、いみじくもその言葉をかけて頂き、本当にうれしく思った次第です。
でも、これ、「コンパッション・コミュニテイ」そのものですよね。
これからもこの町が、「コンパッション・コミュニテイ」であり続けますように努力したいと思います。
2024年11月27日 淡路島にて。
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