平成30年6月29日から7月1日まで、第63回日本透析医学会が、神戸のポートピアホテル周辺で開催されました。
日本透析医学会は参加者が、看護師、臨床工学技士など多数で、1万人規模の最大級の学会です。
今年は兵庫医科大学の中西 健先生が大会長を務められ、当院も地元の開催ということもあり、頑張って2題の演題を発表しました。
透析中の、運動リハビリに関する演題です。
昨今、腎臓病の分野でもリハビリテーションの重要性が強調されています。一昔前には、腎臓病には安静が必須とされていました。また透析中は治療時間が長いにも関わらず、ベッドでの臥床が強いられ、それをただ臥床して過ごすことは、大変もったいないことです。なんとかその治療時間をより有効に利用するためにも、透析中のリハビリテーションは有用です。
しかしながら、当院にはリハビリテーションの専門家がスタッフとして在籍せず、腎臓リハビリを開始することはなかなか困難でした。そこで在宅医療の現場でよく連携をしている、楓庵訪問看護リハビリテーションステーションにお願いして、リハビリテーションの指導をして頂くことになりました。
楓庵さんは熱心にこちらの要望を聞いてくださり、一緒にリハビリテーションプログラムを検討してもらい、準備に時間をかけて導入することができました。
1題目は、その入念な準備と患者さんの基礎体力評価について。2題目は、実際に、ストレッチ、運動療法を導入してまだ3か月の段階ですが、その評価と患者さんへのアンケート結果を報告しました。
患者さんには概ね好評に受け容れられ、今後もリハビリテーションを続けていきたいという希望が多数聞かれました。
発表してくれたのは、当院の若手臨床工学技士の松下知樹君ですが、落ち着いてしっかり発表してくれました。
松下君を中心に、スタッフ一同力をあわせて、リハビリテーションの導入に努力してくれたので、発表後にポスターの前で記念撮影をしました。
その後、神戸の中華街で、打ち上げの食事会をしました。発表を終えて、満面笑みの松下君の記念写真も載せておきます。
この発表が今後の当院での腎臓リハビリテーションの実践のスタートラインとなり、来年、またその成果を発表できますように!
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