できごと徒然
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No.0039

できごと徒然(39) −よもぎ餅に愛をこめて−

 

シャガ
リサナメント、、「互いのほどよい心の距離をさぐる会」とか、書き出すとなにやら大仰ですが、今回は10回目の屋外編で大人のハイキングです。

昨年もお邪魔しました、我らがリサナメントの発案者であり、よき御理解を頂いている、篠山龍蔵寺の上坂先生のご好意に甘えて、今年も先生のお寺に出かけました。
さらに今回は、前回のリサナメントにお越し頂いた、宝塚市役所の松藤さんも同行してくださいました。

今年もあいにくの雨でした。昨年もすこし天気が悪かったなあ。
でも雨に煙る新緑もまた一興。
龍蔵寺は篠山の古刹です。車で、向かう組と、電車で向かう組に分乗して出発ですが、 ほぼ同時間に着きました。


てんぷら
早速、山寺周辺を散策すると、ところどころにシャガと呼ばれる、淡い紫の花が咲いていました。シャガの説明:http://w2222.nsk.ne.jp/~mizuaoi/79syaga.htm

松藤さんと散策して、ワラビや、ユキノシタ、ノビルなど、てんぷらにできそうな野草も摘みました。松藤さんの発案で、早速、てんぷらをはじめます。アツアツの野草のてんぷら、おいしかったです。子供達も野草のてんぷらは初めてだったようで、その素朴なおいしさに感動した様子です。

すこし、てんぷらをつまんでから、皆で持ち寄った手作りのおかずをご馳走にお昼ご飯です。
今回のリサナメントは、参加するものは単に与えてもらうだけでなく、少しづつ何かを持ち寄って、ちょっと積極的に参加しようじゃないかという趣向です。


デュエット
皆さん、少しづつ手作りのおかずなどを持ち寄りましたが、いずれも達者な人たちばかりで、炊き込みご飯がおいしいね。 とか、この焼き豚私がつくりましてん。とか、角煮がうまいね。とか、あれやこれやの大宴会になりました。

松藤さんは、ここでも大活躍で、ギターをとりだして、皆で歌も歌いました。
加山雄三、橋幸男なんていうのもあったし、井上陽水もありました。 この人、結構、熱い人。

上坂和尚さんも、ハーモニカで登場。 二人のデュエット、なんてなかなかきけるものじゃない。みんな、束の間、青春時代にフラッシュバックできたかも知れない。

あっというまに時間が過ぎて、最後は、メーンイベントの「ヨモギ餅づくり」。ここでも松藤さんは、熱くなる。ひたすらお餅を、こねて、朝採ったヨモギを混ぜます。
鮮やかな、ヨモギ餅の大完成。


松藤さんコネル

ヨモギ餅たち


法話
でも、和尚さんは、ちゃんと占めるところは占めます。
日常は、ちょっと未来のため、名も知らぬ人へも行動を通して、私がさわやかになる生き方を。

初めて参加して頂いた方も居られましたが、終わりには、互いの程よい心の距離を感じて、帰路についていただけたのではなかったでしょうか?
互いになにかを持ち寄って、自然の中で歩く楽しさ なにげなく話すことの楽しさ、楽器を演奏することの楽しさ共演することの楽しさ歌うことの楽しさ工夫することの楽しさ、上坂先生、松藤さん、そして皆さん。 ありがとうございました。()



笑顔

記念写真
No.0038

できごと徒然(38) −薫風会 発足−

  もの皆、燃え出る、かぐわしい緑の季節になりました。
あふれる緑の輝きに、あまねく生命の息吹を感じます。
私事ながら、この平成15年5月1日をもって、開院以来2年半を迎えた、いまい内科クリニックを閉院の手続きをとり、あらためて法人化とともに、 医療法人社団 薫風会を名乗ることにいたしました。

薫風とは、かぐわしい初夏の風。 さわやかな、かぐわしい季節をイメージして、俳句の初夏の季語にも使われます。
http://www.st.rim.or.jp/~success/kunpuu_ye.html

時勢厳しく、健常なものにとっても処世難しい時代ではありますが、患家におかれては、なお一層のことと拝察いたします。 このような時代であればこそ、病苦に苦しむ患家に、せめてもの薫風を吹き込むことができますように、 祈りをこめて、名づけました。

前述の、URLは、「薫風」をキーワードに、インターネットで見つけた文章ですが、この禅語的な解釈にかなりの共感を感じます。
多くの思いを込めて、そして自戒の思いを込めて、薫風会を名乗ることにいたします。
No.0037

できごと徒然(37) −薫風にさくらを求めて−

 

大原野神社の門

今年の春も桜はもう今日の日曜日が最後と思われる。

久しぶりに京都を散策することにした。
花の散歩道という雑誌をみていると、花の寺として、大原野神社、勝持寺、正法寺など京都、西山のお寺が紹介されていた。
今日は、いままであまり行ったことのない、昔は皇室の狩猟場があったという京都西山、大原野を尋ねることにした。

阪急西向日から、大原野神社まで歩こうかと思ったが、すこし歩き出して、いささか無謀なことに気づき、途方にくれていたら、幸いタクシーが止まってくれた。 これで一気に大原野神社へ。

鳥居を囲むように、桜の木や椿が咲いている。
参道を歩いていくとそのまま境内に入る。入場料も要らない。いまどき珍しい。境内には、千眼桜という大きな桜の木が一本植わっていた。
境内の茶店には、和服の女性がふたり琴を爪弾いていた。 たおやかな琴の音を聴きながら、昼食におそばを頂いた。風情である。

それから勝持寺へ。
道中、この花の寺をスケッチする人がたくさんおられた。
みなこうして休日を楽しんでいる。
山門はすこし古びた門で、それにつづく急な参道は手付かずで、うっそうとした雰囲気である。ところどころに桜や、椿のの木立が、アーケードになっている。
ずいぶんと歩いていくと、本堂が現れる。
土塀に囲まれた勝持寺は、しかし瀟洒なお寺だった。
あの西行が出家した寺として知られる。
西行桜をはじめとして桜の木がたくさん植えられていて、寺の境内は、はなやんだ雰囲気である。

千眼桜
千眼桜

西行桜


さくら

お寺と花はよく似合う。
京都のお寺が、それぞれ競うように自院をお花で飾るのもなにか必然な気がする。
花には自然と人を癒す力がある。寺の使命と、お花の自然には、「癒し」という共通語があるのかもしれない。

あまた多くの花の中でも、やはり桜は、その色彩のゆかしさと、枝ぶり全体に一気に咲き誇る優雅さと、見事さ、はれやかさ、散り急ぐはかなさ、など日本人の美意識を集めた花のように思える。
西行しかり、本居宣長しかり。

ついで、正法寺へ。
ここも瀟洒な素敵なお寺であった。
よく手入れの行き届いた庭には、枝振りの見事な大きな桜の木が一本。
見渡す京都市街を借景に、上品な雰囲気であった。
寺坊の和室からは、お庭と池が眺められ、優雅な午後のひと時を過ごすことができた。

正法寺
正法寺
正法寺お庭
正法寺お庭


遊龍
遊龍

ついで、春風に舞うしだれ桜の下をくぐって、善峰寺へ向かうことにした。
というか、向かうことをタクシーの運転手さんに勧められた。
善峰寺、皇室の門跡寺院である。 あまりにも広大なその敷地。
あまりにも有名な全長50メートル日本一の、「遊龍」の松。
なんと天然記念物だそうだ。平成6年に松くい虫の害で、15メートルほど切り落としたとのこと。
京都市街を見下ろすような高台に、よくこれだけの寺院をつくったものだ。
そしてここにも咲き誇るような見事な桜。
薫風に舞う桜を堪能できた春の京都の一日だった。



平成15年4月13日 記

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