巻頭言
宝塚市医師会 平成23年11月月報
理事 今井 信行
平成23年10月5日。アップルコンピューターの創業者である、ステイーブジョブズ氏が56才の若さで亡くなったというニュースは、あっという間に全世界を駆け巡った。
マッキントッシュと呼ばれたパーソナルコンピューターに始まり、iPhoneやiPadなど様々な作品を世に送り出した。もしアップルが無かったら世界はもっとつまらなかっただろう。
誰にでも使いやすいインターフェース、美しい字体、洗練されたデザインなどで、ジョブズはコンピュータを身近なツールへと革新した。
イノベーションとかレボリューションとかいう言葉は、我々医師のように社会的規範のなかで仕事をする者にとっては外的には応用しがたい言葉である。しかし自身の理想とする医療の実現、実践はじめ各々の内的世界の充実という目標に対しては充分に意識すべき言葉であろう。
ジョブズは多くの名言を残したことでも知られるが、彼の言葉を思い出し常に甘んじることなく自らの革新を模索したい。
以下に長く引用するのは、ジョブズの名講演として知られる、2005年6月スタンフォード大学卒業式でのスピーチである。既に読まれた方も多くおられるに違いないが、ジョブズ氏に深甚なる敬意と感謝を表してここに全文を掲載したい。彼自身のイノベーションなくして、アップルの誕生はなかったと思うからだ。文章はインターネットから引用した。
訳は今津英世氏である。https://sites.google.com/site/himazu/steve-jobs-speech