平成22年秋に当院へ研修に来られていた、大阪大学附属病院の研修医の先生から、感想文が届きました。
熱心で素直な先生であったので、私たちが伝えたかったことをうまく受け止めて頂けたように思います。
いつも繰り返し述べておりますように、これから地域の基幹病院で中心になった活躍されるであろう若い先生方に、開業医の臨床の最前線、患者さんの在宅での療養の姿を垣間見ておいて頂くことは、若い先生方にとっても、あるいは今後の病診連携にとっても、有用な機会になると信じて、今後も研修をお引き受けしたいと思います。
研修医の先生の了解を得て、感想文を掲載させて頂きます。
////////////////////////////////////////////////
いまい内科クリニック
今井 信行先生
メールするのが非常に遅くなりましたが、一か月間お世話になりました。
ようやく受け持ち患者さんも落ち着いてきたので連絡することが出来ました。
今回の研修の感想について書いてみることにしました。
まず透析についてです。
一年目の研修医の頃に循環器内科・腎臓内科を3カ月ローテートはしたのですが、
ほとんどが循環器内科の患者さんが中心で、腎臓内科の患者さんに当たることはまれでした。
そうして受け持つ腎臓内科の患者さんも透析導入が中心で維持透析の段階になると透析クリニックに紹介して退院していきます。
また、阪大病院の心臓血管外科は井上病院等からASやCADを合併した維持透析中の患者さんも多数紹介されてきます。
そうした入院患者さんの透析管理は全て院内の腎臓内科の先生方やICUの先生方にまかせっきりでした。
しかし、今回の研修を経て、維持透析中の患者さんが普段はどういう生活をしていくのかどういう服薬管理をしているのか等を学べて非常に良かったと思います。
今後、自分が医師として仕事をしていく中で、今まで以上に患者さんの体重管理、電解質管理、内服薬の管理に気を使って行っていこうと思います。
また、先生のクリニックでは在宅にも力を入れておられました。
大学病院は基本的には手術なりカテーテルなり何か処置を行う目的で開業医の先生方から紹介されて患者さんが来る病院です。
そうした患者さんが普段はどのような生活をしているのか。今までは余り関心がなかったように思います。
事実、心臓血管外科で研修していたころ、近くの開業医の先生に紹介状を書き、元気に退院したらほっとしてと言う感じでした。
そうやって紹介されて病院に来る患者さんは普段はこんな感じで暮らしているのかという現場を見ることで
患者さんにとっては病院から退院することがゴールではなく、その後の生活を頑張っていかねばならない。
そしてその生活をサポートするべく頑張っている先生方や看護師さん達がおられる。
そういうことをこれからしっかりと頭に焼きつけておこうと思います。
今井先生。これからも頑張って下さい。
大阪大学医学部附属病院卒後教育開発センター所属
初期研修医
|
|